肺炎球菌ワクチンの最新情報:キャップバックス
この度、肺炎球菌ワクチンの学会ガイドラインが改定*され、接種の考え方が大きく変わりました。
1. 従来のワクチン接種の変更点
- これまで使用されてきたニューモバックスNP(PPSV23)は、免疫効果の持続が短いため、5年後の再接種が推奨されなくなりました。
- また、現在定期接種に使われているニューモバックスNPは、将来的には定期接種の対象から外れる予定です。
2. 新しい結合型ワクチン「キャップバックス」
- キャップバックス(PCV21)は、免疫を強く記憶させる「結合型ワクチン」であり、長期間の予防効果が期待できます。
- 原則として生涯1回の接種で完了します。
- 結合型ワクチンはすでに使用されているプレベナー(PCV20)がありますが、キャップバックスは日本国内で成人の重症感染症の原因となりやすい肺炎球菌の型(血清型)を重点的にカバーするよう設計されています。
- プレベナーが新しく定期接種に採用される予定ですが、キャップバックスについては未定です。
3. 当院からのお知らせ
より効果的で簡便な予防のため、当院では長期的な防御力が期待できるキャップバックスの接種をお勧めしています。
ご自身の接種歴と最適なスケジュールについては、医師にご相談ください。
*65 歳以上の成人に対する肺炎球菌ワクチン接種に関する考え方
(第 7 版 2025 年 9 月 30 日)