いいか マルポで写真とっておけよ

他人の話をするときには気をつけよ、と気づかされた若き日のことです。

私が大学での研修医だったときのことなんですけどね、、、。
ある日の午後、病院の病室で患者さんの首から内頸静脈という体の中心に向かう太い静脈にカテーテル(点滴をするための管)を留置しました。正確には私が処置したのではなく見学ですけどね。処置が終わったあとには、留置したカテーテルがきちんと体内の正しい部位にあるかどうかをX線写真で確認するのが医師の義務です。ただこの場合、レントゲン室まで患者さんが出向かずに、レントゲン技師さんにきてもらって、病室でX線写真をとることができます。これはポータブル撮影と言われているんですね。
で、処置が終わりましたので、当時の指導医から
「いいか、マルポで写真をとっておけよ」
と言われました。yjimage-3
「まるぽ?」
反応の悪い私に、さらに続けてこうも言いました
「マルポっていっても、ポータブル撮影だぞ。ああそうそう、昔、同じことを言ったら、ポラロイドカメラ(すぐに写真がでてくるインスタントカメラ)で患者さんの写真をとっていたやつがいたけどなあ、はっはっは(笑)」

時は流れて、1年後、私はとある地方病院で内科研修を行っておりました。
先ほどと同じ場面です。違うのは、処置をしているのが私で、指導医がそれを見守っている形でしょうか。
処置がおわって、さて、中心静脈カテーテルが正しい場所にあるかどうかが気になります。
「指導医先生、それではポータブルで写真をとってカテーテルの位置を確認します」
「うん、わかった」

レントゲン技師さんが来るまでの間、しばし時間がかかります。
その間は、私は指導医先生と雑談をしていました。
「指導医先生、以前ですね、中心静脈カテーテル留置の後に、ポータブル写真ではなく、ポラロイドで写真をとった先生がいたんですってね(^_^)」

当然、うけると思っていた渾身のネタでしたが、指導医先生の表情が変です・・・あれ、なんかへんだな・・・・

「おまえ、どこでその話を聞いた?」
「???」
「それをしたのは俺だ」
「!!!」

狭い世界です・・・・。こんな所に本人が・・・(>_<)。そしてなぜこのタイミングで私の前にいるのだろうか。

でも、温厚な指導医でしたので、笑って済ませてくれました(^_^)。内心、やってしまったと思ってましたけども。

ポータブル撮影があるたびにこの件を思い出しますが、なかなか、ポラロイドカメラが最近の方々がご存じなくて、この話が滑ります。

 

 

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